円錐106号 2025年7月31日発行
特集 澤好摩没後二年
横山康夫/味元昭次/山田耕司
第九回円錐新鋭作品賞受賞者最新作
七月七日の詩学 星の契り編(最終回) 今泉康弘
ロラン・バルト『表徴の帝国』試論 ⑶ 吉冨快斗
ひっちはいく「非在と実在の間」 摂氏華氏
特別作品
つつがなく 福田 潤子
パーマネント 赤羽根めぐみ
全身 神山刻
バックミラーにはゲストとして依光陽子さんをお迎えしました。

since 1991
円錐106号 2025年7月31日発行
特集 澤好摩没後二年
横山康夫/味元昭次/山田耕司
第九回円錐新鋭作品賞受賞者最新作
七月七日の詩学 星の契り編(最終回) 今泉康弘
ロラン・バルト『表徴の帝国』試論 ⑶ 吉冨快斗
ひっちはいく「非在と実在の間」 摂氏華氏
特別作品
つつがなく 福田 潤子
パーマネント 赤羽根めぐみ
全身 神山刻
バックミラーにはゲストとして依光陽子さんをお迎えしました。
逃げ水賞(伊丹啓子推薦)
有瀬こうこ 「転調」 読む
白桃賞(山田耕司推薦)
桃園ユキチ 「発熱」 読む
白泉賞(今泉康弘推薦)
垂水文弥 「鬼の子にんげん」 読む
推薦作品(一句推薦) 読む
伊丹啓子推薦第二席 花島照子「音楽が終わる」 読む
伊丹啓子推薦第三席 山本絲人「手の国」 読む
山田耕司推薦第二席 ふるてい「絵の全容」 読む
山田耕司推薦第三席 紺乃ひつじ「三種類」 読む
今泉康弘推薦第二席 ミテイナリコ「ドードーの生成」 読む
今泉康弘推薦第三席 おおにしなお「うまれるまでの花わすれ」 読む
伊丹啓子 選評 「逃げ水を追って」 読む
山田耕司 選評 「多様性 その森へ」 読む
今泉康弘 選評 「俳句、来たるべきもの」 読む
第9回円錐新鋭作品賞 編集部より 読む
2025年1月30日刊
展展望望
安里琉太 (特別寄稿)
佐藤りえ (特別寄稿)
和久井幹雄
大川原弘樹
特別作品
味元昭次
横山康夫
原田もと子
山本雅子
摂氏華氏
評論
七月七日の詩学 天の川の巻
今泉康弘
新連載 ひっちはいく
摂氏華氏
バックミラー
矢上新八
後藤秀治
立木司
神山刻
第8回です。
今回は72編のご応募をいただきました(第1回47編、第2回40編、第3回58編、第4回46編、第5回67編、第6回63編、第7回79編)。
2023年7月に、澤好摩が急逝。新鋭作品賞の開催のみならず、弊誌「円錐」の継続についても見直さなければならないような大事件でした。
同人たちは、集い、話をしました。そして、円錐を発行し続けることに決めました。
新鋭作品賞も、続けます。
俳句を書く人の発表の場、その多様性に寄与するために。そして、まだ見ぬ優れた一句に出会うために。「新鋭作品賞、もうちょっと続けてみよう」。澤さんは、亡くなる前の年に山田にそのように告げていました。
特別審査員として、小林恭二さんをお迎えすることができました。
合計1,420句(20句70編、多行10句2編)を読み評価するというお引き受けくださいましたことに、心から感謝申し上げます。
募集条件は、未発表の20句(多行作品は10句)。作者の俳句歴や年齢などの条件、一切不問。審査の上、20句を対象に、第一席から第三席までを選出。句単位での顕彰は、5句。
ご応募くださいました皆様、そして、募集情報の拡散などにご尽力くださいました皆様に、あらためて感謝と敬意を捧げたく存じます。 (円錐編集部・山田)
第7回です。
今回は79編のご応募をいただきました(第1回47編、第2回40編、第3回58編、第4回46編、第5回67編、第6回63編)。過去最多です。
紙媒体の俳句同人誌に多くの方々のご応募をいただき、今回も感動しております。
募集条件は、未発表の20句(多行作品は10句)。作者の俳句歴や年齢などの条件、一切不問。選考は、円錐編集部・澤好摩、山田耕司、今泉康弘。ご応募の折に、編集部からは各作者に版面の著者校正を依頼。それから審査に。今回も、感染症拡大予防への対応として、座談会はいたしませんでした。各自が自分のペースで選び、評を執筆しています。
審査の上、20句を対象に、第一席から第三席までを選出。句単位での顕彰は、5句。毎度のことではございますが、三人の審査員の推薦作品が、まったく、重なりません。バラバラです。これこそが、個々の価値観を頼みに活動する同人誌ならではの結果、と言えるのかもしれませんが。
ご応募くださいました皆様、そして、募集情報の拡散などにご尽力くださいました皆様に、あらためて感謝と敬意を捧げたく存じます。
(円錐編集部・山田耕司)













今泉康弘 推薦 第三席
液晶のモアレ ・ 二月のうす曇
空爆が ・ テレビ売り場を一斉に
菜の花や ・ 手をとる遊び赦されぬ
戦いに明けくれて描く ・ 自 由 帳
春は夢殿 ・ ロマノフの猫枕
予言書の ・ 昏さに装う訳詩集
抵抗者の詩に ・ 肉色 ・ の手を叩く
戦況や ・ 今朝のラジオと焦げのパン
麦青む志願の兵を ・ 思う ・ ほど
全集積まれひと隅を ・ 病巣のごと
背泳ぎに不滅の竜を ・ ま ぼ ろ せ る
水音のはだしが ・ 逃 げ て ・ 日雷
冷房裡 ・ 兵捕われて国ことば
日盛の傾ぐ額に ・ 口づけを
秋暑き遊具が ・ 青と赤の管
仰角のあやうき月 ・ の裸人像
椎の実が秋よと解り ・ ながら落つ
外つ者の猛き抱擁 ・ 白鳥来
兎の目 ・ 武器を嬉しむ男の子の目
戦争の件 ・ の無きに ・ 日記買う
今泉康弘 推薦 第二席
手繰り寄せれば鋼鉄の糸だった
喝采をそのまま海へあけわたす
迷いこんだ鳥を粗雑に塗ってもいい
霙浴びても浴びても手には割れた水晶
硬質な回転を血が嬉しがる
私を刺していった光の蛾 ふらふら
触れてきた木々がコントラバスを鳴る
朧はわたし 誰かの投げたブーメラン
シグナルに触れても鹿のもとまで走る
モノリスは胸の夏野に咲く楔
飛び込めば草の文様 繰り返す
水の刺繍 ゆれる梯子に立っていたい
かぐわしく私を動く蛇もいる
桃色の弾丸:部屋を跳ね回る
夏草は眠りの海を轟くか
いま旗に命の煙描き記す
糸の心臓:まばゆく墜ちる針の先
低く飛びながら椿の赤を思う
砂丘を登るきれいな錨持ったまま
山を透く一滴があり両眼で見る